新たな素材への挑戦を繰り返す(FLOM)

2007.09.25

月刊フロム2007年10月号
デザイナーの難題に応え続け織りの技術に磨きをかける
山崎ビロードの創業は1962年。山崎会長が織機4台で始めた会社です。
創業当時より商社を主な取引先とする賃加工一本だった同社でしたが、1988年、その商社からの紹介でパリ・コレに参加する有名ブランドのデザイナーとの直接取引きも始まりました・
「デザイナーとの仕事は、世の中にないものを作らんとあかんで難しい」と語る山崎会長。その難しさは単に技術面だけではありませんでした。3ヶ月という短い期間で企画から納品までこなさなければならないのです。デザイナー向けの生地を織るために、既存脚向けの納品を遅らせることになり、何度も頭を下げに行ったこともありました。そのため、周囲からは「止めておけ」と言われたこともあったとか。
しかし、山崎会長は止めませんでした。「さじを投げたいと思ったこともあるが、デザイナーから”山崎さんならできる”と言われるとやる気が出てくるんや。それに東京コレクションに招待されたりしたとき、そこで私が手がけた生地が服となって30着ほど出てくる。このときの感動ときたら・・・。またやる気を起させてくれるわな」
以前はデザイナーからこんな風合いの生地が欲しいと依頼を受け、それに応える感じでしたが、最近では、同社から提案することもあるといいます。山崎ビロードの織りの技術はデザイナーと一緒に生地の風合いなどを研究してきたことでここまで育てられたと山崎会長は感じています。



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